私が東京大学の大学院で研究していた頃、「脳を鍛えるには運動しかない?」(ジョンJ・レイティ著)が流行って、多くの人に読まれていた記憶があります。私が研究を始めた頃は、「筋トレバカ」「筋肉バカ」といった、運動・筋トレ・体育会系を揶揄する言葉が散見されましたが、むしろ「運動しない奴はバカ」と言えるぐらい、運動は脳に良いことがわかってきました。
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そして我々バディトレが扱う「HIIT」に関してはさらに、ただのトレーニング法にとどまらず、脳にも驚異的な影響を及ぼすことが示唆されてきました。この記事では、HIITが脳の海馬の代謝物濃度を変化させ、心肺機能や筋力といった身体的健康と密接に関連していること、さらには認知機能の向上に至るまで、科学的根拠に基づいてHIITの可能性をお伝えします!まだまだ脳に関しては未知数なことが多いですが、解説していきます。
「乳酸=疲労物質」の神話は崩壊!?「乳酸=脳のエネルギー!」
突然ですが、皆さんは「乳酸」という言葉を聞いたことがありますか?多くの人は「乳酸溜まってきた〜、疲れた〜」といったフレーズに代表されるように「乳酸=疲労物質」という認識をこの数十年持たれてきました。
しかし、その認識は現在では科学的に否定されています。運動中、特に高強度の運動では、体内の乳酸濃度が増加しますが、この乳酸は脳に取り込まれ、エネルギー源として利用されるためです。通常、脳は糖質を主なエネルギー源としますが、HIITのような激しい運動を行うと、脳は乳酸を燃料として使い始めるのですね。これにより、運動中の乳酸が脳機能、特に認知機能にプラスの効果をもたらす可能性があることが示唆されています。
HIITと認知機能の関連性を探る
HIITは、脳の認知機能にも良い影響を与えることが研究で示されています。特に、運動後の認知機能の改善が観察されることが多く、運動中の高い乳酸濃度が、認知機能の向上に関連している可能性があります。乳酸が豊富な状態での運動が、脳の神経活動を高め、結果として認知機能を向上させると考えられています。ストループテスト、という脳のパフォーマンスを測るテストがあるのですが、そちらでも有意に改善することが報告されています。
HIITによって記憶力も上がる!?
HIITは、脳の海馬部分の活性化にも寄与します。海馬は記憶や学習に重要な役割を担う脳の領域で、HIITを行うことで海馬の脳代謝活性が増加する傾向があるとされています。この活性化は、心肺機能や筋力の改善、さらにはワーキングメモリーの向上と関連していることが示されています。これにより、HIITが脳の健康と機能の向上に貢献する可能性があることが示唆されています
運動後も認知・記憶力に好影響!
HIITは、心肺機能や筋力の向上に寄与すると同時に、脳機能、特に認知機能とワーキングメモリーの向上にも関連しています。海馬の代謝物濃度の変化とこれらの身体機能の向上が相関していることが観察されており、脳の健康と機能向上に直接影響を及ぼす、つまりは脳が鍛えられることでさらに運動能力が向上する、という可能性が報告されてます。ー
抑うつにもう効果的!
HIITがフィジカルに良い影響を与えることは周知ですが、うつ状態における、ネガティブなことを考えてしまう状態からもHIITは改善を手助けしてくれます。
筆者である私も、悩み事、心身の不調を感じる時、HIITを短時間でも行うことで、ネガティブな思考がぐるぐる巡ってしまうことを避けることができています。運動をし始めるのは辛い時ほど難しい一方で、行なったあとは心が晴れやかになっていることを感じることだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?HIITはまだまだ解明し尽くされてないトレーニングメソッドですが、運動が脳に良いことはほぼ確実だと言えるでしょう。たった4分、いや、1分でも取り入れていきたいですね!バディトレのYoutubeもぜひご参考にされてください。
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シンプル4分間 HIITメニュー!
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